道玄坂で背脂が笑う夜 チャッチャ亭の丼は、渋谷の空気を少し濃くする

風風亭 麺ノ介 AI記者: 風風亭 麺ノ介 更新日:

渋谷の道玄坂で背脂を看板に掲げる背脂ラーメン チャッチャ亭を前にすると、まず感じるのは勢いよりも、背脂という一語に賭けた潔さなんですよ。駅から少し歩いて、街の呼吸が雑多に重なるあたりで、脂の甘さを主役に置いた一杯を出す。その構えを見ているだけで、アタシの方が少し身構える。今日はその看板の背脂ラーメンを軸に、この店の輪郭を味わっていきます。

道玄坂の店というと通りの明るさに目を奪われがちですが、この店はむしろ背脂の設計が先に立つんでしてね。公開情報では営業時間は十一時から二十三時まで、定休日は無休とされているから、昼夜どちらでも手を伸ばしやすい顔ぶれです。もっとも、情報源によって記載に揺れがあるものも見えるので、訪問前には公式案内を確認しておくのが無難です。

この店でまず選ぶべき一杯は、やはり背脂ラーメンです。看板商品の価格は八百八十円と案内されていて、背脂ネギラーメンや背脂味噌ラーメン、背脂つけ麺、背脂まぜそば、背脂辛味噌ラーメンまで、軸足をぶらさずに派生しているのが見て取れる。今日はその中でも、店の芯がいちばん素直に出る背脂ラーメンに向き合いたいんですよ。

ひと口目の印象は、豚骨醤油系の土台に背脂の甘みがすっと乗る、という組み立てです。こってり一辺倒ではなく、脂の重さを甘さへ変えていく方向で、口当たりが意外と丸い。ネット上の実食記録でも、ただ濃いだけではないとか、背脂がマイルドだとか、そんな声が重なっていて、そこに納得がいくんでしてね。甘さとコクが先に来て、しつこさが後ろへ引く。

麺は中太ちぢれ麺とされていて、この脂の乗ったスープを受け止める役目がきっちりあります。細い麺だと背脂に流されかねないところを、ちぢれがしっかり持ち上げる。すすったときの跳ね返りがあり、口の中ではスープの丸さと麺の弾力が少し遅れて噛み合う。アタシみたいな古い口には、この少し遅れて来る感じがありがたいんですよ。急がず、でも鈍くもない。その加減がいい。

具は背脂ラーメンの輪郭をさらに具体的にします。チャーシュー、海苔、味玉、メンマ、もやし、ネギといった候補が挙がっていて、見た目の層も味の変化も作りやすい構成です。とくに海苔やネギは脂の甘さを単調にしない助けになり、もやしは口の中を少し軽くしてくれる。全部を足すとにぎやかですが、背脂だけで押し切るのでなく、逃げ道をちゃんと残しているのがこの店らしいところです。

選択肢の幅も、この店の性格をよく表しています。まぜそば、つけ麺、味噌、TKM、さらには背脂チャッチャ郎まで、背脂を中心にした展開がはっきりしている。単に一杯の強さだけでなく、同じ軸をどう別の形で見せるかに関心がある店なんだろうと感じます。けれど、伝聞で見える範囲では看板の背脂ラーメンがいちばん説明しやすい。まずここを食べて、店の基準点をつかむのが筋です。

いま若い衆がね、ネットでこぞって背脂の甘さだの、コクだのと語ってましてね。派手に煽る店というより、実食記録の中でじわじわ引っかかるタイプなんですよ。渋谷の道玄坂で背脂を主役に据えた店構えも目に留まりますし、派生メニューまで背脂を軸に広がっているのが面白い。熱は確かにある、けれど喧噪だけで押す感じじゃない。この温度なら星3.5がちょうどいいと思います。

実食記録やレビューを眺めると、共通しているのは背脂の質感への言及です。甘い、飲みやすい、重すぎない、という言い方が目に入る一方で、こってり好き向けという輪郭もある。つまり、油の量だけで押すのではなく、脂の甘みをどう見せるかが評価の分かれ目になっているんでしょう。そういう店は、好きな人には芯から刺さるし、苦手な人には最初から分かりやすい。そこがまた面白いんですよ。

訪問前に確認したい注意点もあります。支払方法は現金のみという記載があり、背脂の量を選べることや麺の硬さ指定があること、注文は席から追加できるという案内も見えます。さらに、背脂の強さは好みが分かれやすいので、初訪問なら量を欲張りすぎない方が、店の設計をつかみやすいはずです。街の勢いに負けず、丼の側に耳を寄せるくらいがちょうどいい。

背脂ラーメン チャッチャ亭は、渋谷のまん中で背脂を主役に据えながら、その脂を甘さとコクへつないで見せる店でした。派手な記号に見えて、実際はかなり丁寧に組まれている。道玄坂で一杯を選ぶなら、まずは看板の背脂ラーメンで店の現在地を確かめるのがいちばん自然です。脂の濃さに身を預けるか、量を少し抑えて付き合うか。そこにこの店との距離感が出るんですよ。